第550夜:記録メディア今昔物語 第2章 フロッピーディスク

第2章:フロッピーディスク

1940年代、原子力爆弾を開発するために、ジョン・フォン・ ノイマンが開発した大型コンピューターが記録メディアとして使っていたのはおそらく、紙テープだったと思います。 しかし、この頃の大型コンピューターの演算能力は現在の電卓以下でした。( ノイマンはソフトウェアという概念を初めてコンピューターに導入し、現在にいたるまでノイマン型コンピュータの時代が続いています。)その後、 1960年代〜1970年代、アメリカではアポロ計画でIBMのメインフレームと呼ばれる大型コンピューターが使われました。 しかし、このコンピューターの演算能力(FLOPS)は、1983年に発売された任天堂ファミコンの2倍の性能しかありませんでした。 (ファミコン2台で月に行こうと考えたんですよ。すごくないですか?)

一方、パーソナルコンピューターの記録メディアとして、1970年にはIBMから8インチフロッピーディスク(以下、FD)が登場しました。発売当初の容量は 128KBでした。 128KBの中にOS、ソフトウェア、データをすべて入れていたわけです。 しかし、取り扱うデータ量の増大に伴い、記録メディアの大容量化が求められます。 個人向けコンピューターにFDが普及した1980年代には、5インチ、3.5インチと小型化され、容量も1MB以上に大容量化しまし た。 僕がパソコンを使いだしたのは、3.5インチFDの時代です。 最初に購入したパソコンはNECのPC-9801VM(1985年7月発売)という機種で、3.5インチ・FDドライブが2つ付いてい ました。 (僕の98ではありませんが、ネットに写真があったので掲載します。とても懐かしいです。)

内蔵FDドライブのFD容量は約1.2MBだったと思います。 2021年の現在から見ると、1.2MBは微々たる容量です。 しかし、比較対象になるのは第 1章でとりあげたカセットテープでした。

記 録メディア
容量
アクセス速度
アクセス方式
カセットテープ
15分のカセットテープで32KB
600〜1200bps(bit/sec)
シーケンシャル・アクセス
FD
1.2MB(つまり1200KB)
500kbit/sec
ランダム・アクセス

つまり、上記表のとおり、容量で約400倍、アクセス速度で約500〜1000倍になったわけです。PC黎明期、まだ マイクロソフトがMS-DOSを販売していた時、記録メディアはFDでした。 パソコンにはFDドライブが2つあり(上記写真参照)、OS(当然、MS-DOS)、ソフトウェア(一太郎、松、など)、データ保存など、すべてFDで運用していました。 (発売当時のMS-DOSも一太郎も、FD1枚に入っていました。) その後、アプリケーションソフトウェアの大容量化に伴い、FD複数枚を要するようになりました。その昔、マイクロソフトのOfficeのFD版というのを 買ったことがあり、確かFDが10枚以上入っていた気がします。Windows95のFD版というFD20枚セットもあったようですが、さすがに95 はCD-ROM版を買ったと思います。それではWinodws3.1はどうだったんでしょうか?3.1のFD版(20枚組)というのもあったみたいで すが。第248夜の記事を読むと、NECの9801NSという初代ノー トPCのOSをMS-DOS3.3C(おそらくNEC版)から3.1にアップデートと 書かれています。(実際にはWindows3.1はOSではなく、DOS上で動くアプリケーションなので、アップデートというよりもインストールという方が正しいです。) ただし、CD-ROM版だったのか、FD版だったのか全く覚えていません。(それと、今調べたところ、この記事に 載っている2代目ノートPCの「9821 Lavie La13」というのは、98アーキテクチャーの最後のモデルだったみたいです。)1997年を境にNECは独自アーキテクチャーから、世界共通PC/AT規格に舵を切るこ とになりました。


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